CEDEC2017の記事を書いたのに、セッションを内容を全くお伝えしていなかったgmatsuです。
こちらの記事ではセッション内容をお伝えさせて頂きます。
以前の記事はこちら
本格スマホRPG『アナザーエデン』開発の裏側を包み隠さずお話します 〜コード資産も無く、チームとしての経験も豊富ではない中エンジニアはどう挑んだのか〜
阿部 智司 様/井田 勝 様
概要
アナザーエデンの開発環境
- Mac
- git
- jenkins
- hockup
- cocos2d-x 3.13(独自拡張)
トライアルアンドエラーを効率よく行いたい
- 一番時間のかかるアセットビルド、アプリビルド、インストールに時間をかけたくなかった
- アプリビルド→インストール→動作確認→データ入稿→アセットビルド
- 上記の流れの流れのアセットビルド、アプリビルド、インストールに時間がかかっていた
- そこでMac用PCゲームクライアントを独自開発
- これによりを動作確認→データ入稿→アセットビルドを繰り返すだけで良くなった
- 一番時間のかかるアセットビルド、アプリビルド、インストールに時間をかけたくなかった
バトル設計
- コード資産がないためスクラッチから開発が始まった
- シームレスなシーン遷移を行うために
- 独自スレッドの非同期読み込みを用意
- セーブ、ロード等も極力非同期化を行った
- ローディング時のもっさり感を解消
- 苦労はしたがコード資産が作ることができ、他のアプリにも流用が出来た
感想
私が担当した自社アプリもcocos2d-xで作成したいた為、とても参考になるお話が聞けました。
効率よく開発を行うために独自のPCゲームクライアントを開発されたり、
バトルを5回も作り直すことになったり、開発には大変苦労をされたようでした。
RPG開発のノウハウを得ることができるまでのサクセスストーリーを聞いているようで、とても楽しかったです。
無料で始める!「龍が如く」を面白くするための高速デバッグログ分析と自動化
阪上 直樹 様
概要
- 龍が如く極での導入実験の様子
- 例外発生時にエラーメッセージを表示
- 上記エラーメッセージと共に
- 夜間の開発環境を活用したオートテスト
- コリジョン抜けを見つける動きを工夫
- 実際にプレイし移動のパスを作成、それを元にオート移動を行わせる
- 結果、メインクエストをクリアするまでの精度になった
- コリジョン異常の30%をオートテストで検出できた
- 例外発生時にエラーメッセージを表示
- ゲームを面白くするためのデバッグログ分析
- オートテストで得たプレイログを自動分析し、ゲームバランスの調整に使用した
- 主人公が死んだマップの位置
- 成長ログ
- 死亡回数と蓄積ダメージ
- ログを分析する事でテストプレイヤーの特性(ゲームの腕、下手さ等)を知ることが出来るようになった
- オートテストで得たプレイログを自動分析し、ゲームバランスの調整に使用した
感想
デバッグログを如何にしてゲームの面白さに反映させるか、というお話でした。
オートテストにより得たログを使用することで、エラーが起きている箇所、VRAMの使用率、コリジョン抜け等の不具合に関する調査だけでなく、ゲームバランスに使用出来るデータを得ることが出来たという内容は驚きでした。
ログはエラーをエンジニアに教えてくれる物、としか思っていなかったのでとても為になるお話でした。
ユーザを飽きさせない高頻度の更新を可能にする開発運用ノウハウ ~ハイスピードな開発、リリースを実現するために~
鈴木 元気 様
概要
- 高頻度更新のために
- 拡張の行いやすい設計で制作
- テストを効率化する為にDSLを使用
- パラメータ検証が自動で行えるようになった
- ビルド前にデータ不良の検証、解消が行えるようになった
- DSLからコードの自動生成を行えるようにした
- エラー発生時、社内連絡ツールにエラー情報を自動投稿されるようにした
感想
Cygames様では週に2~3回、多いときは1日で2回も更新をかけられているそうです。
高頻度で更新をかける難しさをどう可能にしたかというお話でした。
まとめ
これをやりたいけどとても難しい、でもそれを実現するために如何に解決するか。
その解決に対する姿勢はとても素晴らしい物だと思いました。
自分も見習って頑張って行きたいと思います。